これから起業することを考えている人にとって、まず最初に決断すべきこととしてどのような形態で企業をするかです。当面の間は個人事業主として小規模に事業を運営していくのもひとつの考え方ですし、最初から会社として事業を運営していくこともできます。
仮に会社を設立して事業を運営していくことを決断した場合、判断に困るのが資本金をいくらにすればいいかということについてです。
資本金とは会社の運営のために株式を発行し、その株式と交換する形で集めた資金のことを指しますが、会社法が改正される以前はこの資本金に関しては最低金額が設定されいました。そのため、会社を設立したいと思っていても必要とされるだけの資本金が集まらず簡単には会社を設立することができないケースも多く見られました。しかし、現在では会社法が改正され、資本金の最低金額というものは撤廃されたため、たとえ一円しか資本金がない場合であっても会社を設立することが可能になっています。
ただし、資本金というものはその金額の大きさがそのまま会社の規模を知るための指標となるという点に注意が必要です。例えば資本金一円で会社を設立した場合、その会社の規模は非常に小さなものと周囲に判断をされてしまい、事業資金を集めようとしたときに思うように資金が集まらない可能性が高くなってしまいます。つまり、金融機関などから融資を受ける際に会社の規模が小さいという判断をされてしまうと融資を断られてしまう可能性が非常に高くなってしまうのです。